モーグルとカバとパウダーの日記

モーグルやカバ(EXカービング)山スキー(BC)などがメインの日記でした。今は仕事のコンピュータ系のネタが主になっています。以前はスパム対策関連が多かったのですが最近はディープラーニング関連が多めです。

「共感覚」と脳の並列処理の結果がそのままイメージに出てくる人たち

小町で、夫の暗算がすごいのは答えが画像として勝手に見えてくるから、というトピックがあった。
で、同じように「勝手に」答えが浮かび上がってくる、という人たちがコメントを付けていた。

暗算。数字が色と模様で頭に浮かぶという夫 : 趣味・教育・教養 : 発言小町 : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

私の夫は暗算が異常に早く正確です。
例えばスーパーで買い物をしていて、1キロ幾らのキャベツを1個計って、何百何十何グラムだから幾ら、っていうのが瞬時に出てきます。

一体どうやるの?と聞いたら、
「数字が、色と模様になって画像として見える」
とのこと。

意識して計算していなくて、この数字はこの色でこの模様、というのがあって、その色と模様の組み合わせを数字に直すと、答えの数字なのだそう。

私は数字というか数が紐のように羅列されています。
まっすぐじゃなくて特定の数からぐるっとカーブを描いていたりするのですが
例えば2つに分けるとかの場合、この紐を真ん中から折るとそこの数字が分けた数値・・

私は、算数や数学で「計算」をしたことがありません。
私は知識として「計算」とはどういうものか知っていますが、
感覚としての「計算」は全くわかりません。
頭の中で計算をする、もしくは途中式を書いて計算するというのができないのです。
おかげさまで、中学高校の「途中式を書かないと0点」という試験方式には泣かされました。

途中式がわからないのです。
連立方程式でも、微分積分でも、ただの四則計算でも、見た瞬間にわかるのは
答えだけです。ご主人のように色などがつくわけではありません。

高校時代ですが、数学が大得意だったんです。
テストはほとんど満点でした。

そのテストなんですが、60分程のテストですと、だいたい20分程度で全て解けてしまうので、終了までの時間はずっと計算間違いが無いか見直すんです。
この見直しの方法なんですが、答案用紙をまるで風景画のようにただ漠然と眺めるだけっていう方法でした。

眺めていると、間違っているところが勝手にクローズアップされるんです。
まるで3D画像のように答案用紙から飛び出してくるように見えるんです。
この能力のおかげで、改めて計算をすることはほとんどありませんでした。


共感覚というのがあるというのは知ってたけど、単に文字や言葉、音だとかに、他の感覚、色だとか音だとか感触だとかが付いてるのだと思っていた。
が、こういう例を読むと、そういうレベルの話じゃなくって、脳の並列処理されている結果が、本来は一度「意識」というフィルタを介して認知されるのが、直接画像なりなんなりの「感覚」に置き換えられて認知されてるものなのか、という気がした。
最後の例であげた、ぼんやり解答用紙を見ていると間違っているところが勝手にクローズアップされる、というのなんかは、処理の内容がもっと低レベルだけどランダムドットステレオグラム(こんなやつ→ランダムドットステレオグラム)を彷彿とさせる。


認知科学で、「意識」が考えているんじゃなくて、「意識」は考えた結果をモニタしてるだけ、というような説があったと思うんだけど、これ読んでたら、やっぱそっちが正解なんだろうなという気がした。
そうなると、「意識」なんてなくてもいいじゃん、と思ったんだが、その結果をフィードバックするためだとか、(他の人に伝えるために)言語化するためだとか、そういうために必要だったんだろうな、と思う。
「我思うゆえに我あり」と言うけど、「我」って案外大したことないのかもしれんな。