Microsoftが、次期OE(VistaではWindowsMail)として作っている Windows Live Mail のベータ版で、正しくアカウントが設定されていてもメールの受信がエラーとなり出来ないサーバがありました。
そこで、パケット眺めてみたところ、APOPを使わない設定にしているにもかかわらず、最初にAPOPでの接続ができるか試すようで、失敗したら普通のPOPで接続する、という仕様になっているようでした。
このサーバはqmail-pop3dという、qmail付属のpop3デーモンが使われていたので、他のdovecotが入っているサーバでも試してみたところ、そちらは問題なく通りました。
以下、そのもののログではないのですが、各pop3d毎のこんな感じの動き、という例です。
qmail-pop3d
> telnet pop.qmail.example.jp +OK pop.qmail.example.jp APOP testuser af52eb28d80691a7ab5fe98fefc9e137 -ERR authorization failed USER testuser 【すでに切断されている状態】
> telnet pop.dovecot.example.jp +OK pop.dovecot.example.jp APOP testuser af52eb28d80691a7ab5fe98fefc9e137 -ERR APOP not enabled. USER testuser +OK PASS ..... 【切断されていないためそのまま続けられる】
Windows Live Mailは、まだベータ版でこのままの仕様で製品になるとは限りませんが、このような動作をするのがqmail-pop3dとかマイナーなPOPサーバだけだとすると、この仕様で世に出る可能性もあります。
その場合、qmail-pop3dにエラーになっても切断しないようなパッチを書くか、他のpop3dに変更するか、したほうが良いと思われます。
(追記)
トラックバックいただいてたBirds Of a Featherさんところでの解決策
Birds Of a Feather | qmail-pop3dとWindows Live Mail Betaでの不具合
確かに、qmail-popupがAPOP対応なら問題ないわけで。
あまりにまっとうな解決策すぎて逆に思いつきませんでした orz