twitterを利用したスパムがあるのだが、メールと比べ意外に目立ってはいないと思う。
が、存在しないのではない。まだ数が少ないのもあるが、tweetがスパムだと目立たないように、いろいろと偽装されているのだ。
友人のtweetで「日本酒」のキーワードに反応してスパマーからリプライされた、というのを見かけた。
日本酒の話題を振ると、藪からスティックにリプライを飛ばしてくるアフィリエイターがいるみたい。ツイートに含まれるリンクは楽天のアフィリエイト ID を含む短縮 URL だ。→https://twitter.com/#!/makitaka320
のでそのスパマーのtweetを見に行ってみた。
パッと見は普通のアカウントのように見える。
例えばこんなtweetが流れている。
@******* 私、この日本酒好きなんです。肉料理にも合うと思います。 http://a.r10.to/*******
今日のTVタックルアツい。大竹まことさんいいこというなぁ
そういえば、娘の大学の先生が毎回辛口批評をするらしいので、しくみを教えた^^人を評価するというのはその人の中の問題だもんね。先生といえども。それがなければ生徒に映らないよねーw
普通だ。
…のだが、よくよく見ると同じtweetが何度も繰り返されている時があることがわかる。
そこで、特徴的なものでぐぐってみる。
例えば「娘の大学の先生が毎回辛口批評をするらしいので、しくみを教えた」で探してみたところ、いくつかヒットした。
例えばこのtwitterアカウントだ。
見てもらえばわかるが、先のアカウントと同じ物をtweetしていることがわかる。
そしてこのtweetの元になっているのはこのtweetだった。
こちらの方はスパムアカウントではない、ちゃんとした「人」。
女性キャラでtweetさせるため、そのイメージに合いそうなtweetをしてるアカウントを選んで、そこから問題なさそうな(メンションがついてないとか)tweetを使って、適当なタイミングでtweetするように作ってあるのだろう。
同様に、芋づる式に探していくとどんどん該当するアカウントが見つかる。
川本葉子 (youko767) は Twitter を利用しています
高橋理菜 (rinataka744) は Twitter を利用しています
梅田千佳 (chikadhc8) は Twitter を利用しています
今井瑤子 (youkorin330) は Twitter を利用しています
最後のキャラなんて、大学3年生って設定なのに娘の幼稚園が始まって1週間とかどんなだよ、とw
これらを見ると、「日本酒」だとか「ミルクレープ」だとかの単語の他、作家や役者の名前で引っ掛けて、それに合った楽天の商品へのアフィリエイトIDつきページヘと誘導していることがわかる。
we_twt_upc60
we_twt_upc44
など複数のものがあるのがわかるので、ひとつひとつ通報で潰すだけではなく、楽天側で同一カードや電話番号などで一網打尽にしてもらう必要があると思う。
ちなみに楽天のアフィリエイト規約違反通報先はこちら。
【楽天アフィリエイト】規約違反行為の通報について
問題なのは、フォロワー見ると結構普通の人達がフォロワーになってしまっていることだ。
このスパマーはメンション(@〜でメッセージを送る)するのと同時にフォローもしてくるのだろう。
それで一応tweet確認しても普通っぽいため、ついフォロー返ししてしまうんだと思う。
だからフォロワーの情報ではスパムアカウントかどうかを判断することは難しい。
このへんは以前twitterのスパム報告に思うコラボレーションフィルタの限界で書いたとおり、ちゃんとスパマーのことを意識している人間の評価でなければあてにならない、ということだ。
逆に、そういうのをちゃんと意識しているユーザももちろんいて、こいつらのアカウントをスパムとしてリストに入れている。
Twitter / makitaka320追加されているリスト
Twitter / keikami763追加されているリスト
Twitter / youkorin330追加されているリスト
Twitter / chikadhc8追加されているリスト
Twitter / youko767追加されているリスト
これらを眺めると
Twitter / @mimibom/decoy - フォローしている
Twitter / @NStyles/spam-bots-must-die - フォローしている
Twitter / @satorugo/綺麗な方々 - フォローしている
Twitter / @fumieval/agepoyospambot - フォローしている
あたりのリストが参考になるのがわかると思う。
これらの手法が成功すると、同じ手法を使ったスパマーがどんどん参入してきて、今はあまり目立たなくても、将来的にはこいつらで溢れてしまうということが考えられる。
だから、ユーザは気をつけてこいつらの利益になることをなるべくしないようにすべきだし、twitterもこの手のぱっと見グレーなやつらも容赦なく排除すべきだ。
またアフィリエイト提供側も、こういうスパマーの利用を見つけたらブラックリスト化して二度と使えないようにするべきだろう。(もうそういう対応しようとしてるだろうけども)
たぶん、スパマーのやってる行為が生産的な価値を持つほどに進化するまでは、こういうくだらないイタチごっこが続くのだろう。
ちなみにFacebookでも、同様に人間の評価のあてにならなさを利用したスパマーが出てきている。
こちらもまた後日にエントリーにまとめたい。
(関連)
twitterスパマーがだんだん巧妙になってきた - モーグルとカバとパウダーの日記
アニオタ偽装したtwitterスパム - モーグルとカバとパウダーの日記