モーグルとカバとパウダーの日記

モーグルやカバ(EXカービング)山スキー(BC)などがメインの日記でした。今は仕事のコンピュータ系のネタが主になっています。以前はスパム対策関連が多かったのですが最近はディープラーニング関連が多めです。

中国からのメール受信不可の件についての考察

先日のエントリーで書いた
モーグルとカバとパウダーの日記 - 中国から日本のメールサーバのメールを受信できない
という件について、考えたこと。


POP3が全部止められているのではなく、受信途中で止ってしまうのですが、それがどういう条件の時に止められるのだろう?と疑問に思っていました。
この止り方や、問い合わせ受けた方の状況などから、どうやらスパムメールなどで止ってしまうような感じでした。
止り方、というのは、ウイルス対策ソフト、セキュリティ対策ソフトなどがいて途中で止ってしまう場合も、もこんな感じにスパムで止ってしまうことが多く、症状が似ているなあ、という感じを持っていました。

スパムメールのなかには、RFCにしたがっていない変なヘッダで送ってくるものや、コーディングとか、ヘッダに書いてあることと本文の状況とが矛盾してたりするものがあったりします。
これらはたぶん、単にスパム送信ソフトの不具合であったり、フィルタを抜けるための手法であったりするようです。

他のサイトでも取り上げられているところがないか、いくつか見て回っていたんですが、やはり同様の感想を持たれている方がいらっしゃいました。
■[Network]中国から日本のメールサーバー内のメールが受信不能に - 情報てとりす。


さてそこで思ったのですが、やっぱりこれはフィルタのせいではないかと思いました。
つまり、メール受信を止めようとしたつもりはなく、ウイルスフィルタやスパムフィルタのような、なんらかのメールフィルタを通したものの、壊れたメールヘッダのメールが来たときに、うまく途中で処理できずに、予定外に止めてしまったのではないか、ということです。

そう考えると、なぜ受信が全て止められるのではなく、スパムなどで止ってしまうのかが一番自然に説明がつく。


つまりそういうことではないか。
彼らは、新たに中国国内からPOP3接続で受信する全メールをフィルタするようにしたのか、元々メールをフィルタしてたがそのフィルタシステムをリニューアルしたときにトラブルが発生したのか、まあそのどっちにしても、メールをフィルタしてたぶん重要そうなものだけを抜き出して、検閲してるのだろう。
この障害が解消されたとしても、それはフィルタしなくなったのではなく、フィルタソフトがバグフィックスされただけ、と考えるべきでしょう。
というか逆に、こんなトラブル出して余計な詮索されないように、ひっそりとこっそりと、なるべく気づかれぬように検閲をしたいでしょうから、中国としては予定外のトラブルだったんではないでしょうかね。


たぶんそうなのかな〜、と思っていた人多いんじゃないかと思うんだけど、自分は今回の件で、やっぱり検閲されてるんだね、というのをこの障害で実感できて、ある意味良かったなと思います。


しかしそうなってくると、GPG等による暗号化が必須と考えるわけですが、前のエントリーの追記にも書いたように、
中国電気通信法令: 「商用暗号管理条例」 - セキュリティホール memo
の暗号か通信に関する制限があるんですよね。


(関連)

モーグルとカバとパウダーの日記 - 中国から日本のメールサーバのメールを受信できない