モーグルとカバとパウダーの日記

モーグルやカバ(EXカービング)山スキー(BC)などがメインの日記でした。今は仕事のコンピュータ系のネタが主になっています。以前はスパム対策関連が多かったのですが最近はディープラーニング関連が多めです。

NSEG勉強会#101

先月末6/30(土)に「メールとコミュニケーションツール」というお題でNSEG勉強会が開かれて参加してきました。

勉強会は参加エントリ書くまでが勉強会、と思ってるのにずっと放置してしまってました…


NSEG 勉強会 #101 / メールとコミュニケーションツール - connpass

NSEG 第101回勉強会 / メールとコミュニケーションツール #nseg - Togetter

NSEG 101 - YouTube


今回、bounceHammerやSisimaiという、エラーで返ってきたメール(バウンスメール)を解析するオープンソースのツールを開発されてる @azumakuniyuki さんと、DebianUbuntuのメンテナなど色々と活動されてる @henrich さんが遠方から来られたため、@suno88 さんとともに前日から歓迎の飲み会&次の日も午前中からお昼すぎまで観光やら温泉やら巡るなどして、大変楽しく交流することができました。


あずまさんの講演「Email is Slack」は、メールやバウンスメール解析ツールSisimaiの開発を実例としつつ、どんな開発コンセプトでサービスやツールを作るべきか、というお話でした。
「Email is Slack」のSlackは、チャットサービスのほうのSlackではなくて「活気がない」「ゆるい」という元の英語の意味の方の話です。
メール以外のSNSだとかのコミュニケーションツールは伸びてて、メールは伸びてはいないものの停滞しているということが資料から説明されました。
そして本業のエラーメールのバウンスメール解析の話につながり、バウンスメールの形式が雑でゆるいために、いろんなものがあるということでした。
そこから、現在のバウンスメール解析ライブラリであるSisimaiへの歩みがどんな感じだったかの話になりました。
そしてそこが本題で、最終的にはUNIX哲学にしたがって、小さく、堅く、一つのことだけを速くやる、というツールにしたほうが、結局使いやすい良いものになる、という話でした。
これが最初に紹介のあった本「UNIXという考え方」につながるわけですね。
あずまさんはLTもお話いただいて、実は長野すごい来てるんだってことがわかりました。


やまねさんのLT「Let's look into debootstrap」は、いかにしてdebootstrapのバグフィックス等改善していったか、という事例を話すことで、オープンソースへの取り組み、貢献をどうやって始めたり続けたりするのか、という話になっていたと思います。
僕はこの話を聞くまで、debootstrapのこと知らなかったのですが、すごい面白いツールで、特にdocker環境とかで有用だろうなと思いました。
で、動機だったdocker環境で動かしたい件についてどうなったのか、が最後のオチに出てきます。


とみたさんのLT「メールの文字化け」は、流石「文字化けソムリエ」だけある内容でした。
特にMIMEが絡んだエンコーディングのつらみがなんで起きるのか、RFC通りには実装されてないものデコードしないといけないこととか、メールならではの問題と絡んだ理由で説明され、とても楽しめました。
最初のタイトルへの持ってき方がずるいくらい面白い。


鍋太郎さんのLT「LINE の bot を作ってみた」は、LINEに通知を流せるbotを作るために、どんな(LINEに対しての)手続きやコードが必要かを実際の例から説明するものでした。
地区の連絡用に必要に迫られて、というのが良い感じです。
直接の実用性という意味では一番参考になると思いました。


自分は「スパム対策お焚き上げ」という題で、自分が以前考案して運用しているtaRgreyというスパムフィルタ手法と、そのログから最近のスパムがどのような状況となっているか、を説明する内容となっています。

スパム対策お焚き上げ

これ前半は、8年前にNSEG #10で話した下記内容を一部簡略化したものがベースとなっています。

taRgreyでコストを掛けずにスパム削減

僕にとっては実はちょっとせつない内容なんですが、そこそこウケてもらえたかな〜と思っています。
これは後でエントリー化したいと思っています。