コブの間隔に合わせてちゃんとしたショートターン出来るようになれば、そのコブも滑れるはずと考えてしまう人がいます。
これは、コブの滑りでよくある誤解 - コブの溝の中を滑ってしまうの件と近いカテゴリーの誤解です。
コブは人がショートターンで滑った後に出来上がったものだから、そのターンに合わせてショートターン出来るだけの技量があればコブは滑れる、という考えが元になっています。
でも整地がうまい人でもコブがあまり滑れない人がよくいるように、それだけではコブが滑れるようにはならないです。
先に上げたエントリーでも書いていますが、溝が出来上がってしまうと溝のないときよりも除雪することが難しくなり速度の調節ができなくなることや、斜度変化が大きくなるためより大きな重心移動が必要になること、凹凸に合わせて吸収と伸展をする必要があることなど、コブが整地よりも難しくなっている要因はいろいろあるからです。
でもコブは難しいばかりかというと実はそうでもないのです。
コブの滑りでよくある誤解 - ターンが間に合わないからと底に落ちる前にターン開始するでも書いているように、コブがあるとコブに当たった反発をそのままターンのきっかけにすることが出来たり、コブの底から出口に掛けての斜度の緩いところでターンできたりします。
なので、春のグサグサ雪だったり、北斜面のカッチンカッチンに凍ったバーンだったりすると、コブがあったほうが簡単に滑れます。
あと、あまりスキーが上手く無い状況からコブを滑り始めた人なんかだと、コブがあれば滑れるけど、整地ではあまりショートターン出来ないような人もいます。
これは、普段はコブからターンのきっかけをもらっているのでターンできているが、コブがないと自分からきっかけを作ることが上手に出来ないためです。
ショートターンはもちろん出来たほうが良いですが、それだけではコブを上手く滑れるようにはなりません。
それよりも、コブを滑るときにはコブを利用して滑るように意識してみましょう。