彼にとって、問題は「意味」なのである。
「意味がわからないことは、やらない」
「自分の能力適性にふさわしい職種と待遇としかるべき敬意が保証されないなら、働きたくない」
これが私たちの時代の「合理的に思考する人」の「病」のかたちである。
NEETというのは、多くの人が考えているのとは逆に、「合理的に思考する人たち」なのである。
彼らの世界は「意味のあること」に満たされていなければならず、彼らが他者ととりむすぶ関係は「等価交換」に限られている。
適正な支出に対する適正な(あるいは支出を超える)リターン。
それ以外の取引形態を彼らは望まないし、そのような取引をする人間の「動機」を想像することができない。
自分自身がニートじゃないから、ほんとは的確かどうかの判断を出来るわけじゃないんだけど、的確っぽく思う。
少なくとも、今までテレビやら新聞やらで論説されてるのを見聞きしたのよりは、だいぶ説得力があるというか、「そりゃ違うだろ」感がない。